大学入試状況

<目次>

■001 推薦入試について
■002 学校推薦型選抜 … 指定校制推薦
■003 学校推薦型選抜 … 公募制推薦
■004 総合型選抜
■005 入試方式別のメリット・デメリット
■006 大学入学共通テスト

【推薦入試について】

推薦入試は学校推薦型選抜、総合型選抜と2種類に分かれています。さらに学校推薦型選抜は募集方法で「公募制」と「指定校制」に分けられます。

「公募制」はどの高校からでも出願できますが、「指定校制」は大学から指定された高校だけが出願でます。一方総合型選抜はどの高校からも出願できます。

実施期間については、学校推薦型選抜は原則11月1日以降に出願受付が始まり、選考、合格発表が行われます。一方、総合型選抜は原則9月1日以降に出願受付がスタートし、選考、合格発表が行われますが、そのスケジュールは大学によって大きく異なります。

推薦入試 学校推薦型選抜 公募制 どの高校からでも可
指定校制 指定された高校のみ
総合型選抜 どの高校からでも可

出願条件は学校推薦型、総合選抜型とも、学業成績、卒業年度、併願の可否などであり、重要なのが学業成績です。学業成績は、調査書に記載された「全体の学習成績の状況」(旧評定平均値)と、「学習成績概評」などのことです。

「全体の学習成績の状況」は全教科・科目の成績(評定…各学年・各教科の4や5などの値)を加えて合計数を出し、その数を科目数で割ったものです。

「全体の学習成績の状況」の計算方法【例】

「学習成績概評」は、上記の方法で算出した「全体の学習成績の状況」を A〜E の5段階に区分けし たものです。「A=5.0~4.3、B=4.2~3.5、C=3.4~2.7、D=2.6~1.9、E=1.8 以下」となっています。

学習成績概評 全体の学習成績の状況
A 5.0~4.3
B 4.2~3.5
C 3.4~2.7
D 2.6~1.9
E 1.8以下
 

いずれも、現役生は1年次から3年次の1学期または前期まで、浪人生は3学期または後期までの成績 が調査書に記入されます。

 

【学校推薦型選抜 … 指定校制推薦】

学校推薦型選抜は募集方法によって、指定校制推薦と公募制推薦に分かれます。指定校制推薦は、大学から指定された特定の高校だけが、その大学に応募できます。募集人員は1校あたり1~2名と少ないです。応募の資格を得るまでは狭き門となりますが、得てしまえば特別な理由がない限り合格となります。

 

【学校推薦型選抜 … 公募制推薦】

公募制推薦は、どこの高校からでも大学に応募できます。国立大は原則として公募制推薦で行われ、指定校制推薦はありません。公募制推薦は、さらに一般推薦と特別推薦に分かれます。一般推薦は、出願資格が学業成績中心です。

特別推薦は、スポーツ・文化活動やボランティア活動などが主な選考基準となります。公募推薦は、誰もが出願できるとはいえ、大学が求める出願条件を満たし、高校の学校長の推薦が必
要です。また指定校制推薦のように合格は約束されません。

 

【総合型選抜】

総合型選抜の出願条件は、学校推薦型選抜と同じく、学業成績、卒業年度(現浪)、併願の可否などです。学業成績基準を設けている大学を見ると、難関大学などを除き、私立大を中心に緩やかな大学が多いです。学業成績基準を設けていない大学が多いが、近年は基準を新たに設けたり、高めたりする大学が増えました。

また、4技能(聞く、話す、読む、書く)のバランスが取れた高い英語力を求めて、英語外部検定(英検、TEAPなど)の成績を利用する大学・学部が増えています。卒業年度(現浪)については、現役に限っている大学もありますが、既卒者(浪人)も出願可の大学が多いです。併願の可否は、「否」すなわち「専願」と制限する大学がほとんどです。この点は学校推薦型選抜より厳しいです。

「出願資格」とは別に、「アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)」の適否基準があります。総合型選抜では、特にこの「アドミッション・ポリシー」との適合性が重視されるので、注意しましょう。入試要項などに「求める学生像」として、学部・学科のくわしい特定条件(高校で履修するべき科目、取得が望ましい資格など)が示されているので、注意深く読んでおきましょう。

総合型選抜の選抜方法を分類すると、およそ次の5つのパターンになります。

①書類審査(調査書、推薦書、志望理由書など)+面接
②書類審査+小論文(作文)+面接
③書類審査+学力試験+面接
④体験授業(セミナー)+書類審査+面接
⑤エントリーシート+面談+書類審査+面接

このうち、最も多いのが1です。また、5は私立大(特に中堅クラス)の総合型選抜の典型的なパターンだ。面接・面談では、入学への意欲や目的、自分の将来性や可能性などを十分アピールしましょう。

 

【入試方式別のメリット・デメリット】

一般選抜

学校推薦型選抜

総合型選抜

 

【大学入学共通テスト】

共通テストは、2019年の末に英語学部検定利用のための「英語成績提供システム」と、国語、数学の「記述式問題」の導入が相次いで見送られるなど、方向性がたびたび揺らぎました。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響から、休校措置に伴う「学業の遅れ」に対応し、試験日が1月16・17日のいわゆる「第1日程」と、1月30日・31日の「第2日程」が設定されました。志願者のほとんどが「第1日程」に出願しました。実施教科は・科目はセンター試験と同じですが、英語はリーディング、リスニングの均等配点となり、リスニングに「1回読み」の問題が設定されました(従来は2回読み)。また、科目ごとに違いはあれ、思考力、読解力、判断力などを試され、しかも高速の情報処理能力が必要な問題が目立ちました。

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